苦い経験
01 12月 2011大手企業がかならずほしがるような。この場合も、たしかに私のような土地を扱う者にとっては、魅力のある場所でした。何百億単位の話ですから、それに一枚でも二枚でもかめば、大金を得ることができる。後でお話ししますが、私に苦い経験がなかったら、地の利もあることですし、飛びついていたかもしれません。こうした場合、まず動き出すのは、地元のブローカーの連中です。このブローカーというのは普段から不動産を扱っている人物とは限りません。とにかく、その下水処理施設に顔が利くので仲介する(払い下げの労をとる)という人物がいましてね。旅館の経営者です。実力者でしたし、彼の旅館は用地のすぐそばにあるので、その人物は影響力がある、と言うんです。で、ブローカーは、口利き料を出しさえすれば、その旅館の経営者に話をつないでやる、というわけです。市議会にもヤクザにもつながっているような人間で、口利き料が二千万円とか言ってました。そんな話が回りまわって、東京の不動産会社にまでいったんです。私にも経験がありますが、東京だったらこの種の再開発は、資金面から見て中堅業者ではとても無理ですが、地方ならなんとかなると思い込むんですよ。